オススメの10冊⑩

いよいよ、オススメの10冊シリーズも最後となりました。

著者の鍵山秀三郎さんはイエローハットの創業社長だ。
(創業時の社名はローヤル)
ネットで検索すると掃除に関する情報がたくさんヒット
するはずだが、確かに経営者としての卓越さと同時に
掃除についてもかなり有名な方です。

何しろ40年以上掃除をやり続けているのだから。

しかし、それ以外にも履物を揃える、出前を取ったら器を
洗って返す、宴会は必ず時間前に終える、などという
当たり前のこと、簡単なこともやり続けていると、どういう
ことになるかを本書では教えてくれます。




人間は打算があったら、どんなことでも続きません。
十年も二十年も続かないのです。それから、打算があって
やっていることは卑しく見えます。全部見えてしまうんです。
私はこういう打算というものを考えずに今日までずっとやって
きましたが、結果としては、世の中というものは実に公平に
できているとつくづく思うのです。
ところが、いまは何かやればすぐに見返りが欲しい、これを
やったらどうしてくれるというような考え方の方が多い。
これはちょうど子供が肩をたたいたら百円ちょうだいとか、
おつかいに行ってくれば五十円ちょうだいというのと同じで、
子供がただ単に年を取っただけにすぎないと思います。
ですから、打算とか見返りをすぐに求めないという考え方が
大変大事ではないかと思います。



道徳感からスタートしたオススメの10冊は、仕事とは何か、
マーケティングの極意、大きな仕事を成し遂げるための組織の
育成方法。
そして、若い世代に仕事に対する態度や取り組む心構え、具体的に
仕事ができるためにするにはどうしたらいいか、壁にあたったときに
どう考えるか、マネージャーとしての必要な要素などに参考になるで
あろう名著を紹介してきた。

最後に本書を紹介するのは、人生も仕事も実はそんなに難しい
ことはなく、単純で単調なものなのです。
しかし、わかりきった基本的な事柄を地道にコツコツと継続することが
やがて大きな成果となって表れることを説いているからです。

一流の野球選手が基本動作のキャッチボールや基礎トレーニングに
決して手を抜かないように。
いまはつまらないことのようでも、それがゆっくりと未来の底力を
作っているのです。

そのために心に刻むことは「凡事徹底」ただひとつ。




組織学習経営コンサルタント 池本克之の「今日も絶好調!」

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